【解説】事業再構築補助金のFAQの更新について

こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのcyphsです。

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このページは事業再構築補助金に係わる情報発信をしています。

以下のページにこれまでの情報発信をまとめていますのでご活用ください。

https://www.cyphsjp.com/money/jigyou-saikouchiku/wakaru/

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事業再構築補助金のFAQが更新されていますので、それらの内容について解説をします。

前回はこちらです。

Q11.認定経営革新等支援機関への報酬は必要か。また、報酬は補助対象となるのか。

残念ながら補助対象とはなりません。

そのため低コストで作成する手段としては、自社で作成するか、金融機関の無料派遣を了解するか、商工会議所や各都道府県の相談窓口や専門家派遣事業を利用する感じでしょうか。
なお、商工会議所や各都道府県はあくまで助言が前提なため作成代行はしません。

初めての方は準備期間が足りないかもしれませんので、コンサルタントに頼んでも良いとは思います。

その際は成功報酬型か、作成前払い方式かきちんと確認してください。

また、成功報酬でもないのに金額が過大な場合は、お気をつけください。

Q12.付加価値額の定義は何か。

付加価値額の定義は、営業利益、人件費、減価償却費を足したものです。

ここで重要なのは人件費だといえます。
人件費を上げることも求められますので、注意してください。

Q15.緊急事態宣言特別枠とは何か。

飲食店等のコロナの影響を受けた企業様を対象として補助率を引き上げるようです。
該当の企業様はチャンスですね。

Q17.緊急事態宣言特別枠の申請と同時に、通常枠でも応募申請することができるのか。

同時に申請(併願申請といいます)は不可となっています。
ただし、特別枠に申請して不採択扱いになった場合は、その申請をもって通常枠にて自動的に審査してもらえるとのことです。
滅多にない甘い制度ですね。
そのため該当する企業様は、まずは「特別枠」に申請をしてください。

Q19.中堅企業の定義はあるのか。

中堅企業の定義は、『中小企業の範囲に入らない会社のうち、資本金10億円未満の会社』としています。

つまり中小企業基本法でいう大会社を指すようです。

そのためこれまで中小企業基本法で支援対象外だった企業が支援対象になるため、減資して中小企業になった超大手企業まで支援対象となる可能性があります(凄まじいですね)。

 

卒業枠を選択される場合は、中小企業基本法の中小企業から外れて大手として扱われます。

個人的には、卒業後中小企業向けの補助金を利用できなくなる可能性が高いたこと、税金面の優遇もなくなること等踏まえるとデメリットもかなりあると思っています。

地域の有力企業等は中小企業枠内での申請を選択をされるのではないでしょうか。


一方で「マザーズ」「ジャスダック等」に上場している中小企業においてはチャンスといえます。

大手になってキャピタルゲインや配当による富裕化を目的としているわけですから、中小企業税制でなくても構わないと思っているはずです。


ただ当初国が狙っていた、成長性の芽があるにもかかわらず成長を狙わず現状維持、停滞を続けてきた大きな中小企業に対して積極経営を促すことは難しいかもしれません。

ただし、以前も述べたように大きな中小企業で甘んじている場合に税制上不利な環境を作るのであればこの事業再構築の取り組みに応じるかもしれませんね。

上記は20番までのFAQの気になる点を解説しました。

次回、30番台のFAQの解説をしていきます。