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【事例】コロナ感染症を踏まえたBCP

こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのCyphs(サイフス)です。

 

知り合いの企業でコロナ感染症による休職者がでたとことで色々対応に困ったと聴きました。

緊急事態宣言も解除されましたが、まんえん防止対策導入されるなど不安定な状況が続いています。

今回は今更ですがコロナを踏まえたBCPについて考えてみます。

 

経営にとってコロナに限らず様々な感染症等は大きなリスクといえます。

最も恐れているのは人の損失といえます。従業員が感染し入院されてしまう場合、連絡が取れなくなってしまうからです。

どのようなリスクがあるか考えてみてください。

<リスク>

  • 物理的、マンパワーが不足
  • 担当者しか知らないお客さんとのやり取りをフォローできない
  • 共有されていない情報を取り出せない 
  • パソコンの重要情報が取り出せない

最悪死に至れば中小企業であれば運営そのものが脅かされることになります。

特にこれからフォーカスしなければならないリスクはノウハウ等含めた情報資産といえます。

 

日本は震災、洪水等の影響を常に受けています。

その中で従業員の命、会社の資産(現金、書類、デジタルデータ)をいかに守るかという検討がなされてきました。

しかし、注目されるのは物理的なハードの保全が中心といえます。

 

今回のコロナであぶり出されたのは、生きているとしても接触ができなくなる点です。

現金や物理的な書類が直接的に失われるケースは少ないかと思いますが、PC内にある情報やある機器、システムのノウハウに接触できなくなるケースが出てきたからです。

 

ある従業員だけが持つ情報に依存しているのであれば、従業員や取引先を守るためにも対応が必要です。

 

それができなければ、重要な従業員だけでなく、蓄積してきたノウハウを失うことがあることを注意する必要があります。

つまり物理的な情報への接触ができなる事項が生じた場合も相当なダメージとなることを意識してください。

 

PC内の情報保全の考え方

対応方法としては、間接的管理をお勧めします。

まず、考え方としては、会社全体及び個人が持っている情報の分類を分類することです。

 

<分類基準>

社屋が壊れる、工場が壊滅する、従業員が死亡するということを前提として「事業を復活させるうえで重要な情報は何か」を特定する

 

<間接的管理>

・情報をハードディスク、USB等で収集

・貸金庫等を前提として保管(会社内の金庫は地震による消失、洪水による紛失があるため不可)

・有事の際の情報持ち出し契約の担当者を複数設定

・ノウハウ等暗黙知の表出化又は代替化(新たな手法でできないか)を検討の上、データ化

さらに、お金があれば

・外部のデータセンターにおいて分散管理

・シンクライアント化も予算によって視野に入れることができれば、社内のシンクライアント端末が1台でも残っていれば、情報の回収が可能

・各社員の保有する情報を収集できるように、いざという時のパスワード類を貸金庫へ保管する、または担当者を複数設置するなどしてリスクを軽減する

 

上記は完ぺきではありませんが、会社が継続していくための最低限の情報とつながることが可能となります。

 

BCPという大きな枠からみると一部のことですが、これを機に身近な情報の整理から始めてはいかがでしょうか。