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美味しいの価値

こんにちは中小企業診断士、ストリートコンサルタントのCyphs(サイフス)です。

 

今回は製品開発における相談をベースとして美味しいという言葉につおて考えてみます。

ちょくちょくあるのですが食べ物が美味しくなるような食器を開発したいという相談を受けることがあります。

 

非常に難しいのは「美味しい」という言葉が受け取る側に幅があるからです。

美味しいは、味で美味しい、見た目で美味しい等言われますが、ほぼ主観です。

見た目で美味しくなる、雰囲気で美味しくなるという人間の感性を踏まえてカトラリーや食器類は開発されています。例えば豪華な食事をしょぼい食器等で食べたくないと思うわけです。

 

上手くいけば美味しい雰囲気により食事の時間を豊かにできる(売れる)一方で、美味しいは主観でかつ人の好みが強く反映されます。誰に刺さるかを狙っていくのは難しいです。

そのため「ラーメンが美味しくなるどんぶり」「ビール(ハイボール)が美味しくなるコップ」といってもなかなか伝わりにくいですし、下手をすると嘘をついたとクレームになりかねません。

 

そういった相談がある場合は、ラーメンであればスープが冷めにくい構造をしたどんぶり、ビールの泡立ちが良くなる仕掛けと泡立ちが継続しやすい構造など、機能面で美味しさを証明するように促します。

 

それでいてもご飯が美味しくなる茶碗を作るのは至難だと思います。

やわめのご飯が好きな人もいればかためが好きな人もいますし、コメの品種で粒もまちまちです。アツアツが最高のコメもあれば、程よい温度の時に味が際立つコメもあります。

だからこそ一般的な茶碗がスタンダードとしてゆるぎないのだと思います。

 

スタンダードがゆるぎない地位をしめるカテゴリーへの参入には高いハードルがありますので、ご注意ください。